2006年8月アーカイブ

息子が夏休みの宿題で読書感想文を書くという。『ダ・ヴィンチ・コード』で書くのだそうだ。

私が大分前に貸してやった小説三巻をやっと読み終ったという。そんなにちんたら読んでいたら、もうはじめの内容は頭から消え去ってるだろ、本はそばを食うよりも早く読まないといけない。とわかったような説教をしてしまった。まあ、できたら読ましてもらおうと思っている。

ヒンデミットの Trauermusik はお勧めのヴィオラ音楽である。

ヒンデミットの音楽は、ちょっとブレヒトの『三文オペラ』のようなガサツなところがあり、そこがよい。しかし、この Trauermusik は、葬送曲という題名からも想像できるとおり、しっとりとした癒しの音楽である。私にとって、たまに無性に聴きたくなる曲のひとつである。

ECM レーベルから出た「LACHRYMAE」はキム・カシュカシアンのヴィオラ演奏による盤である。彼女のまじめな演奏はとても好感がもてる。ペンデレツキの,哀感に充ちた「ヴィオラと室内管弦楽のための協奏曲」もいい曲なのだ。

Hindemith/Britten/Penderecki: Trauermusik/Lachrymae/Konzert
Kim Kashkashian (Vla)
Dennis Russell Davies (Dir)
Stuttgarter Kammerorchester
ECM (1993/11/09)
* * *

さっき息子がパソコンを使っているのを見ていた。伊東美咲の壁紙を使っているのを前にみたが、今日の壁紙には「自分にしかできないのは自分を信じること」なんてカッコつけた言葉があった。年頃の少年は、一方でアイドルへの憧れやスケベな妄想があってもしようがないけれども、もう一方でストイックな部分が必ずあって、そこを認めてあげないといけない。

七月末に停止した misima サービスを再開した。その後、何人かのユーザの方から問い合わせがあり、ひとたび公開したものを取り下げるのはちょっと大人げないと考え直した。「et semel emissum volat irrevocabile verbum. 而して一度出でたる言は取戻しがたく飛ぶ」(ホラーティウス)というわけである。

古代教会スラヴ語 TeX パッケージ OldSlav で文書を作成していたら、アクセント処理の一部に不具合を発見した。ドキュメントにあるヨハネ伝の引用にも誤植が見つかった。すぐ訂正をかけて OldSlav-0.1c.tar.gz として公開した。

この過程で Utf82TeX の教会スラヴ語変換にも同じバグが見つかり、こちらも修正した。ついでに Emacs 用のスラヴ語 im=インプットメソッドの記号入力仕様を改善。+, =, [, ] などの、キリル文字とキーが重複する記号類を入力する際、いちいちスラヴ語 im から英数字 im に切り替えなければならない繁雑さは、以前から気になっていたのである。Utf82TeX と Emacs-im の新バージョンに関心のある方は im-textools-0608.tar.gz を落として使ってください。

今日夕方、妻と川崎チネチッタで映画を観た。昭和天皇の終戦直後を描いた話題の『太陽』。ロシアのアンドレイ・ソクーロフ監督の作品。

「現人神」から「人間」として再生することにかける帝王の孤独と苦悩が、ペーソス豊かに描かれていた。ロストロポーヴィチ奏でるバッハのハ短調無伴奏チェロ組曲が、エンペラーの仕草のおかしみゆえにいっそう、孤独ないとおしさを醸し出す。静かな映画で、演劇の味わいがあってよかった。平家蟹や、チョコレートや、米兵から逃げる鶴や、明治天皇の見たというオーロラや、といった小さなエピソードに、抜き差しならない意味深さを盛り込むことのできる映像は、ハリウッドではまず撮れないと思う。

昭和天皇の、あのあまりにも特徴的だった「あっそう」というセリフが、何度も何度も、これでもかこれでもかと繰り返される。なのに、なぜかうるさく感じられないのが不思議だった。イッセー尾形はまさにはまり役で、よく彼を抜擢したものだと感心した。「あっそう」が本当に懐かしく思われたのだ。

天皇の戦争責任のモチーフは、日本人にはタブーに近いデリケートなテーマであるが、映画のこれに関する部分は興味深かった。この映画はロシアの作品でありながら意外にも戦勝国の論理を超越している。天皇はマッカーサーに「あなたの言うあらゆることに従う」と宣言し、そして「広島に原爆をおとす行為は野獣に等しい」ときっぱりと言う。マッカーサー司令官:「で、真珠湾は野獣のやることではないのか?」---天皇:「わたくしはそれを知らなかった」---司令官:「では真珠湾攻撃はひとりでに起こったわけだ」。

この映画のテーマがテーマだけに、日本での公開に虞れをなした映画関係者もいたらしい。作品を観て眉を顰める者もいるかもしれない。でも『太陽』は、戦後の再生への孤独な決意という意味において、昭和天皇を美化せずに好きにさせてくれる。滑稽、おかしみとともに悲しみ、孤独、いとおしさを描くことのできるロシア映画の素晴らしさだろうと思う。

太陽
クロックワークス (2007-03-23)

福岡大学永田先生のブログは、私の Web 巡回サイトのひとつになっている。LaTeX という計算機技術の向こうに文化を見る眼差しや、ときおり出てくるジョークなど、お人柄が偲ばれて大好きなのである。

八月十七日の記事「箴曲 -- ドイツ語 vs. 英語」に、ドイツ LaTeX ユーザーズグループ季刊誌 »Die TeXnische Komödie« の話題が書かれていた。この雑誌の付録に英語表記のステッカーがついていたのに対して、「なぜドイツ語じゃないの?」と読者のクレームがついたという。編集者からの回答は、ドイツ語だけじゃ重たいとのこと。日本の雑誌が同じようなステッカーを作ると、やはり英語になるだろう。日本語では「重い」というのとは少し理由が変わってくるかとは思うが、ドイツ人にも似たような感覚があるのだなと興味深かった。

それにしても、ドイツのこのグループは DANTE という。そう、かの大詩人ダンテの名前を戴いているわけで、季刊誌名も『神曲』のもじりである。LaTeX 専門の雑誌が成り立っているところも凄いけれども、こういう古典的文化の香り高い趣味になると、日本人には --- 理科と文科とでタイプを分けたがるためか --- 絶対に真似ができない。ソフトウェアの名前も文学や古典に由来するひねりのきいたものが少なくない。Windows "NT" は New Testament 『新約聖書』を企図しているし、SUN の "Solaris" もタルコフスキイの映画から採られたんだろうと思う。

昔、ロシア語で Web ページを書いて公開したところ、「プーシキン」という名のロシアのエロ・サイトからスパムメールがくるようになった。プーシキンのドンファンぶりはその筋では有名なので、大詩人はこんなところにも名を残しているのかとちょっと感銘を覚え、このエロなサイトに見入ってしまったことがある。西洋人は、エロにせよ、まじめにせよ、趣味にせよ、なにか一本通底する連続線があるようだ。

misima-2.3b をリリースした。今回、SOAP WebService 関連モジュールを追加で同梱した。misima 関連の私の成果をほぼ吐き出した感じ。README はこちらにも

Tomcat 4.1, Axis 1.2 の開発環境をもっている方は SOAP モジュールもお試しいただける。

18 日以降 2.3a を落としたひとには申し訳ないが、こちらを再度ダウンロードしていただいたほうがよいと思う。misima 機能そのものはまったく変更していないので、再インストールは必要なし。

misima 旧仮名遣い・旧字変換支援 Web サービス運用を停止した。利用していただいた方から問い合わせもあったので、私のサイトでの Web サービス公開はもうするつもりはないけれども、本体そのものを個人的利用に限り公開することにした。

もっと早く公開してもよかったのかもしれない。茶筌のインストールなど準備作業のハードルが高く、その部分をドキュメントでフォローアップする自信がなかったため、これまで Web だけとしていた。このたびの運用停止に伴い、インストール・トラブルの心配の少ない UNIX パワーユーザのみを想定して公開することにした。

http://yasuda.homeip.net/archives/misima-2.3a.tar.gz をダウンロードして使ってください。中身の整理が全然できていないので、アルファ版とします。

午后、娘のピアノ練習に付き合う。ショパン遺作の嬰ハ短調ノクターン。終末に現われる小刻みの音階を、まだうまく弾けない。二拍の間に 35 の音符をさりげなく打鍵するのは難関である。「夏休み中にマスターすること。」

一週間前にいいつけた暗譜は完全になっていた。暗譜といい、メロディーを聞いてすぐさま弾きはじめてしまう能力といい、私には逆立ちしてもできないことが小学生にいとも簡単にできてしまうのは、親バカとはいえ、感心する。それは、娘に特別の才能があるからではなくて、音楽という型・言語を、修練によって身につけつつあるということなんだと思う。

060816_piano.jpg

眠れなくて悶々とし、こうして起きだしてきている。

今日は終戦記念日。八月十五日が終戦記念日であることを知らない大学生がいるそうである。私自身、戦後の生まれなので戦争を直接知るわけではない。しかし、文学や映画や記録や証言から、どんなことが起こっていたのかという想像力は持ち合わせているつもりである。昭和の十五年に及ぶ戦争で、二百万人以上もの日本国民が、対戦国とアジアの国々の二千数百万人ものひとびとが殺されたとされる。北朝鮮の動向などきな臭い現在の安全保障情勢にあって、国防問題をまじめに考えるべきというのは私も賛成だが、中国や韓国の反日行動に苛立ってあの戦争を正当化しようというひとたちがいるのは生理的に理解できない。あのころ貧乏だったけど気概には満ちていたなあ、苦労したなあというノスタルジアは、人情だし、理解できる。こうしたひとたちのおかげでいまのわれわれが成り立っているということが年をとるにつれ身に沁みてくる。しかし、あの戦争を肯定する若いやつがいるらしいのには恐れ入る。

例年のことだが、先の太平洋戦争で苦労したひとの話や、被爆者のようないまなお後遺症に苦しむひとたちの話題がテレビや新聞で採り上げられるのを目にした。なかでも、小泉さんの靖国参拝は行われるのかどうか、俄然話題沸騰の様子。

小泉さんが靖国神社に参拝しようが、「心の問題」だと本人がいうのだから、勝手にさせておけばよい。政教分離が国政の原則だとしたら、首相の「公約」だからだの、心の問題だからだののたわごとで、国会審議なり、政治家へのインタヴューなりの政治的時間が無駄に費やされていること自体がおかしい。たとえてみれば、会社の社長が、「きたる創立記念日には、我が社のだれがなんといおうと、なにがあろうと『ミッションインポッシブル III』を断固観にいくぞ、これは私の趣味の問題だ、心の問題だ、どうか社員の皆さん、ご理解ください」というのと、本質的になんの変わりもないのだ。社長がいうんだから、「バカじゃない?」と心のなかでつぶやく、会社組織がなんたるかをわきまえる社員もいれば、「僕もトム・クルーズ大好き、あの映画の英雄的行動は我が社の創業精神そのものだ、この映画を愛する社長を断固支持する」とムキになる間抜けもいるわけである。こうして社の様々な会議や、社員の仕事中の雑談で、社長M・I・IIIにいくべきかいかざるべきかの議論が白熱し、いくぶんなりか本業の効率を落とすわけである。もちろん会社の目指すところにとっては『ミッションインポッシブル III』なんてどうでもよい話には違いない。小泉さん、どうぞ参拝してください、でも公務が終わったあとにお願いします。でも、会社は業務を通して社会に貢献するところだ、と思って頑張っている社員や株主の目には、この社長の姿、どう映るんでしょうか。

そんなわけで、私は反対するというわけではないけれども、小泉さんの靖国参拝に「賛成」するひとが 39%(8/14 筑紫哲也の番組での報道)もいるのが信じられない。もっと信じられないのが、首相の靖国参拝を肯定する理由に、中国やら韓国やらがうるさく口を挟むのが許せない、というのがあったこと。中国や韓国が戦争で悲惨な目にあわされたことを過小にとらえ、日本が外国のいいなりになるのは自虐以外なにものでもないと彼らはいう。いったい良心というものがあるのだろうか。そもそもなんで靖国参拝賛成の理由に外国を持ち出すのか。彼らは、映画を見に行きたいという社長を嗤いものにする競合他社に憤りを覚えて、仕事を投げ出したままでいる社員と同じである。

靖国神社は勝手にひとを神にしたてあげることのできる凄い宗教法人なのだという。これは西洋人のジョークの格好のネタになる。A級といわれる戦争指導者閣下たちもこっそり「合祀」されたようである。戦争で死んだ兵士はもちろん、爆撃や自決や飢死やシベリヤ抑留やで亡くなったひとびとを、神だとか精神だとかぬきで国をあげて慰霊すべきだと私も思う。でも、これは靖国神社にこだわらなくても、軍国主義的臭気なくしても、できることではないのだろうか。

FreeBSD に mlterm を port で導入すると make でエラーが出た。uim はインストール済みなのに、uim.1 がないとのメッセージを出力し、停止してしまう。

===> mlterm-2.9.3 depends on shared library: uim.1 - not found

"uim.1 not found" のような、port インストールで shared library: xxx.n がないというようなときは、libxxx.so.n ライブラリがあるかどうか確認するとよい。uim がインストールされているので libuim.so が格納されているが、果たして libuim.so.1 はなかった。そこでシンボリックリンクを貼る。

# ln -sf /usr/X11R6/lib/libuim.so /usr/X11R6/lib/libuim.so.1

これで make が通るようになった。

Amazon から CD が届いた。Jan Pieterszoon Sweelinck, Keyboard Works。スウェーリンクはバッハよりも百年以上前に生まれたオランダの作曲家。ブクステフーデやスウェーリンクなどの敬虔なオルガン音楽は、こころを穏やかにしてくれる。

RMac OS X Tiger 10.4.6 に統計解析ソフトウェア R を、Mac OS X 版のダウンロード・ページに従ってインストールした。R は国際的な共同開発になるオープンソース・ソフトウェアで、専門家によって吟味されており定評がある。研究者の努力により、マニュアル日本語訳も入手できる。

仕事の上では、Microsoft Excel, Word, PowerPoint が文書作成の三種の神器になっている。どこの企業でも似たようなものだと思う。組織的にツールを使う場合はデータ共有が最大の課題なので、好むと好まざるとにかかわらず、決められたものを使用することに意義がある。

一方、目的の特化した狭い専門的チームや、個人的研究などでの利用を考えると、必ずしも Office が最適な選択であるとは限らない。R や Octave などの高度な数値解析ツール、論文作成のための TeX は、学術研究の領域では広く利用されている。私もその古典籍、外国語の組版の素晴らしさに、ここ 10 年間 TeX に血道をあげてきた。なのに、これらを連携させて効率よく使うための統合ソフトウェアの存在は聞いたことがない。だれかが作ってくれないものか。

八月九日の初戦で見事に勝利を収め、オシム/新日本代表は好スタートを切った。でも、異例の数々についてメディアが騒いでいるのをみると、ちょっと不安になってきた。

日本人の身の丈サッカーなるオシムさんの考え方は、なかなか論理的で、私の期待も大きい。F=ma なる運動方程式が教えるとおり、m(質量、身体力)で劣る日本人は a(加速度)で F を高めて行くしかないというのは納得できる。「世界一を期待するなら私はお門違い」と明言する彼の姿勢は、別にナンバーワンでなくてもいいから怖いサッカーをしてほしいという私の思いとも通じる。

しかし、スピードで勝つその前提にある「考えるサッカー」はどうだろう。「何それ?」というのが選手たちの正直なところではないか。実は選手やコーチが頭脳明晰なオシムさんについて行けず、結局また失敗に終わるのではと心配である。

娘の今年の夏休み自由研究のテーマは、動物園。最近、サファリパークなどの経営難、動物園の来客数の減少などの話題が聞こえてくるので、実際の来園者の状況や集客の工夫など、近隣の動物園に取材して纏めようとしている。新聞、本やインターネットで調べたことを纏めるのもよいけれども、現場のひとに直に話を聞くことが大切だ。先日、上野動物園に行って総合案内所で話を聞かせてもらったところである。今日は、横浜市旭区にある「よこはま動物園ズーラシア」に行ってきた。

三時間ほど動物たちを眺め歩いたあと、総合案内所で取材の主旨を伝えると、快く事務所に案内してくれた。杉山副園長さんと安原さんという方が親切に応対してくれた。娘はあらかじめ用意していた質問をしメモをとった。私はあくまで付き添いなので、極力話に割り込まないように控えていた。

それにしても、一小学生の夏休みの課題のためにまじめに応対してくれて、とてもありがたかった。おまけにズーラシアの動物の絵はがきのおみやげまでいただいた。大事な時間を割いて話を聞かせてくれたんだから、聞き、調べ、考えたことをきちんと文章に纏め、その成果を送って動物園のひとにお礼しなくちゃ、と娘にいいきかせた。私もよい経験ができた。

田中康男さんの再選はならず、村井仁さんという元国務大臣が当選を果たした。別に注目していたわけではないが、また時代が変わりつつあるということなんだと思う。

田中さんがかつて知事になってしまったとき、妻はなんともヘンな世の中だことと憮然としていた。あのペログリが許せないらしい。私自身は、公共の福祉を考え政策を決然と実行する意思と能力とがあれば、東大卒のエリートだろうが、ペログリの作家だろうが、お笑いタレントだろうが、AV女優だろうが、誰がなったってよいと思う。

長野県は自然が豊か。県民の特徴は「理屈っぽい」ことだ、などと長野県出身の友人はいう。私の知る長野県人はみな秀才であって、教育水準が極めて高いとのイメージが私にはある。日本国内ではもっとも暮してみたい地方だ。

藤原定家の写本が冷泉の文庫から新たに発見されたという。『更科日記』などにみえる定家の手はごつごつした勢いがあって、テレビ画面に写し出されたその写本の映像は、私のような素人でも、ああ、あの筆跡だなとみてとれた。原本をすらすら読める国文学者の素養に、私はつくづく尊敬の念を覚える。

昨年十一月に大手町の出光美術館で平安・鎌倉の和歌の写本などの展覧会を観た。行成、佐理、定家や公任の自筆文書を間近に眺めることができた。国文をやった妻は少し古文書が読める。大学の卒業論文の口頭諮問では、古典の印影本を学生に見せて、音読させ、作品名と誰の手になるものかを問うような課題があったという。三筆、三蹟などの能書家、定家などの大家の印影の知識は教養のうちなのである。ちょっと見直してしまった。

おもしろい話を読んだ。

「アメリカの学生が、ジハイドロジェンモノオキサイドという名前の化学物質の禁止を訴えて署名活動を行ったことがある。
『ジハイドロジェンモノオキサイド(以下 DHMO)は、無色、無臭、無味である。そして毎年数えきれないほどの人を殺している。ほとんどの死因は DHMO の偶然の吸入によって引き起こされている。その固体にさらされるだけでも激しい皮膚障害を起こす。DHMO は、酸性雨の主成分であり、温室効果の原因でもある。
 DHMO は、今日アメリカの、ほとんどすべての河川、湖および貯水池で発見されている。それだけでない、DHMO 汚染は世界に及んでいる。汚染物質(DHMO)は南極の氷からも発見されている。アメリカ政府は、この物質の製造、拡散を禁止することを拒んでいる。
 今からでも遅くない! さらなる汚染を防ぐために、今、行動しなければならない』
 多くの人が署名したという。」

これは講談社ブルーバックスの一冊『新しい高校化学の教科書』からの引用である。ジハイドロジェンモノオキサイドというのは水のこと。私はお恥ずかしながら、知識がなかった。とはいえ、私と同様、へえ、そんなこともあるんだ、とだまされるひともいると思う。京都議定書を批准しないアメリカのことだから隠れた環境問題もあるに違いないなどと、へんな勘繰りさえしてしまうかもしれない。

ジョークの構造は、化学の無知と小難しい学術名の扇る恐怖感とを前提としているが、さらに、興味深い教訓を示唆する。問題論はことの本質とバランスとをよく見極めて捉えなければならないということ。ジハイドロなんとかではなく水といわれれば、ジョークが成り立たないのは、実は情報操作の危険性をも暗示しているように思われる。水は場合によって恐ろしい凶器になり、水が原因で死ぬひとはたしかに少なくない。年間1万人以上の死者を出す交通事故が注意すべき日常的危険に貶められていて、自動車を廃止せよとは誰もいわない。一方、米国産牛肉と BSE(vCJD)との関係は根拠が薄いだけでなく、牛肉を食べて vCJD に罹患した日本人は明確には確認されていないのに、恐怖が過剰に扇られて米国産牛肉が輸入禁止に至ることもある。腐った牛肉を食べて死ぬことのほうが圧倒的に現実的な問題ではなかろうか。もっとまじめに取り組むべき問題が他にあるのではなかろうか。アメリカの学生の行動力あるブラックなジョーク精神には見上げたものがある。

同様に、ことによったら足下を掬われかねないような論理構造をもつジョークに、次のようなものがある。

「このたび、肺癌のおもな原因を明らかにする重大な発見があった。肺癌患者のほとんど全員が毎日パンを食べていたことが判明したのだ」

たしかロシアのアネクドートだったと思うがどこで読んだのか思い出せず、また内容もあやふやなのが悔しい。こういう論理を --- 本人自身その欠陥を認識せずに --- 使う輩がいるので注意したい。

新しい高校化学の教科書
左巻 健男
講談社 (2006/01/21)

今日新日本代表チームの試合。試合をするのは監督じゃないっちゅうのに。

夜、娘のピアノの練習を聴く。ショパンの cis-moll のノクターン。だいたい形になってきた。早く暗譜してレパートリーにしなくちゃと励ます。バッハのイタリア協奏曲もマスターして欲しいのだけど。

今夜インターネット接続環境がトラブルに見舞われた。ダイヤルアップ・ルータ YAMAHA RTA55i のファイアウォールの設定を変更していたら、応答がない。RTA55i の HUB も機能しないので、ADSL モデムではなく、明らかに RTA55i の問題だと切り分けがついた。かなり使い込んだ機械なので、そろそろいかれてもおかしくない。これまでも通信中にしばしばネットワークが無反応になることがあり、ルータの電源をオフ、オンするとたいてい復旧していたが、今回はその手順ではだめであった。

しようがないので、工場出荷時の設定にリセットして、はじめからネットワーク設定をやり直してみた。まったく面倒なこと。まず、ルータの初期 IP と接続できるよう、設定用マシン FreeBSD の IP アドレスを 192.168.0.* に変更し、ルータに telnet ログインし、ルータの IP アドレスを自宅内のローカル・ネットワーク・アドレスに変更する。この段階で機械的には壊れていないとわかりほっと一息。つぎに、今度は再度もとの IP に戻した FreeBSD マシンのブラウザから RTA55i の Web 管理画面にアクセスして、プロバイダ定義、ファイアウォール定義、NAT 定義を設定する。最後に、自宅に設置しているサーバ・マシンで、ダイナミック DNS によるドメイン名更新のためのプログラムを実行し、やっとネットワーク環境の復旧がなった。

この過程で、マニュアルやらプロバイダの契約内容やら設定手順のメモやらを探しまわるはめになり、日頃の己の整理の悪さに情けなくなってしまった。また、晩ご飯を食べたり、悠長なことをやっていたので、Web/Mail サーバの復旧までに三時間もかかってしまった。

rt55i_adsl.jpg

娘が UFO キャッチャーで悪魔君のフィギュアをゲットしてきた。FreeBSD のマスコットであるデーモン君にとても似ている。ちょうだい!とせがんだら、娘は気前よくくれた。でもよくみると、FreeBSD デーモン君がカリフォルニア大学バークレイ校の学生っぽくスニーカーを履いているのに対し、こちらは裸足である。角の生え具合もかなり違う。でもまあいいか、と愛用の FreeBSD マシン ThinkPad X20 の横で記念撮影。

demon_figure.jpg

遠山啓の古典的名著『数学入門(上下二册)』を読んで、実は最近数学がマイブームである。社会人は学生と違い読書はお気楽この上ない。そこで河添健・林邦彦共著の『楽しもう!数学を』という本も読んでみた。私は数学ができたわけではないし、昔の高等学校教程『数学ⅡB』までしか履修していないが、好きである。また待ち行列計算やら信頼性計算やら回帰分析やらを仕事のなかで叩き込まれていて、少しは数字にも親しんでいるのだ。専門的な数学書にはちょっと手がでないけれど、この類いの通俗数学本は読んで面白い。

『楽しもう!数学を』は、生活のなかで出くわしそうな問題が章のはじめに提示され、それを数学的に解く過程で三角関数や微積分、確率・統計の基本を解説するという流れになっている。「斜度 10° なら直滑降で滑れる太郎君は、30° の斜面に遭遇したとき斜度 10° で滑り降りるには、さて何度斜めに行けばよいでしょう?」ここから三角関数が語られるという寸法。湯の冷める 1 時間の様子の観察から、微分方程式をたてて 2 時間後の湯の温度を求めるなど、数理バリバリのひとにはアホらしいかもしれないけれど、私はなるほどと感心してしまった。

なかでもとりわけ「へぇー」と感嘆してしまった行列の問題を紹介しておく。式が勝手に考えてくれるという数学のすごさを思い知る。

【問題】
4 つの島からなる村には、航路がA島→B島 1、A島→C島 1、A島→A島(遊覧して戻ってくる?) 1、B島→C島 1、B島→D島 1、D島→C島 1、C島→A島 1、の計 7 つある。予算がついたので 1 航路を新設することになったが、さて次の 3 つのうちどれが理にかなった選択でしょう?(1)A島→D島、(2)C島→B島、(3)D島→B島。

【答え】
(2)C島→B島。

答えのきちんとした解説は本書を読んでいただくこととする。ここではせっかくなので、インストールしたばかりの数値計算ソフトウェア Octave を使って計算した様子を貼付しておく。Octave をコマンドラインから起動する。"beatrice" というのは私の FreeBSD マシンのホスト名である。

beatrice:/home/isao[1001] % octave
GNU Octave, version 2.1.71 (i386-portbld-freebsd5.4).
Copyright (C) 2005 John W. Eaton.
This is free software; see the source code for copying conditions.
There is ABSOLUTELY NO WARRANTY; not even for MERCHANTIBILITY or
FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE. For details, type `warranty'.

Additional information about Octave is available at http://www.octave.org.

Please contribute if you find this software useful.
For more information, visit http://www.octave.org/help-wanted.html

Report bugs to (but first, please read
http://www.octave.org/bugs.html to learn how to write a helpful report).

octave-2.1.71:1>

まず、出発島→目的島の経路をすべて挙げ、航路が存在する場合 1 を立てて 4 × 4 の行列式で表す。これはそのまま、1 回の乗船で行ける経路状況を示す。すなわち、M=(A島→A島 1, A島→B島 1, A島→C島 1, A島→D島 0, ..., D島→A島 0, D島→B島 0, D島→C島 1, D島→D島 0)。

octave-2.1.71:1> m = [1 1 1 0; 0 0 1 1; 1 0 0 0; 0 0 1 0]
m =

1 1 1 0
0 0 1 1
1 0 0 0
0 0 1 0

つぎに、M^2(M の二乗)の行列演算を行う。これで、A島→B島に引き続きB島→C島に渡るなどの経路が明らかになるところがミソである。つまり M+M^2 を行うと、直接行く経路と 2 つの航路を乗り継ぐ経路の状況がわかる。現在は 2 回乗り継いでも行けない経路が 4 つあることがわかる。

octave-2.1.71:2> m+m^2
ans =

3 2 3 1
1 0 2 1
2 1 1 0
1 0 1 0

ここで、(1)〜(3)それぞれの場合について同様の計算結果をみて、2 つの航路を乗り継いでも経路がまだ 0 のものを評価してみる。

(1)A島→D島を追加した結果では、行けない経路が 3 つ残る。

octave-2.1.71:3> # case 1: add A -> D
octave-2.1.71:3> a = [1 1 1 1; 0 0 1 1; 1 0 0 0; 0 0 1 0]
a =

1 1 1 1
0 0 1 1
1 0 0 0
0 0 1 0

octave-2.1.71:4> a+a^2
ans =

3 2 4 3
1 0 2 1
2 1 1 1
1 0 1 0

(2)C島→B島は 1 つ残る。

octave-2.1.71:5> # case 2: add C -> B
octave-2.1.71:5> b = [1 1 1 0; 0 0 1 1; 1 1 0 0; 0 0 1 0]
b =

1 1 1 0
0 0 1 1
1 1 0 0
0 0 1 0

octave-2.1.71:6> b+b^2
ans =

3 3 3 1
1 1 2 1
2 2 2 1
1 1 1 0

(3)D島→B島は 1 つ残る。

octave-2.1.71:7> # case 3: add D -> B
octave-2.1.71:7> c = [1 1 1 0; 0 0 1 1; 1 0 0 0; 0 1 1 0]
c =

1 1 1 0
0 0 1 1
1 0 0 0
0 1 1 0

octave-2.1.71:8> c+c^2
ans =

3 2 3 1
1 1 2 1
2 1 1 0
1 1 2 1

(2)も(3)も存在しない経路が 1 つずつで同じだが、(2)の場合は同じ島への経路(D島→D島)なので、なくても村民は困らないと考えられる。よって答えは(2)となる。どうです。なかなか使えそう。

ちょっと数値計算に関心があって、Octave を ThinkPad X20 の FreeBSD にインストールする。Octave は、数値計算ソフト MATLAB(理科のひとならよく知っているであろう高価な市販品)の互換フリーソフトウェアである。貧者の MATLAB というわけだが、多項式関数の計算はもちろん、行列演算や統計解析、微分方程式の計算など高度な数値計算が可能である。なおかつ計算精度も高いとされている。gnuplot を使ったグラフ描画もできる。

身の回りの四則計算くらいなら Excel が便利だしそれで充分なのだけれど、計算機の浮動小数点演算は、算法と誤差との問題においてデリケートであって、論文のため等で統計解析やシミュレーションのシビアな計算をしたいのなら、MATLAB などの専門的数値計算ソフトウェアを使うべきである。信頼できる研究者、計算機の数理の専門家によって検証がなされているし、研究の現場での実績もある。一方 Excel はときにとんでもない計算を行うようである。

Octave は演算を高速化するため、FFTW、ATLAS というライブラリを使う。ドキュメントのタイプセットには数式の得意な LaTeX を必要とする。Octave も ATLAS も、FORTRAN、C/C++ で書かれた巨大なパッケージであり、コンパイルに途方もなく時間がかかる。待ちくたびれて計算機を動かしたまま寝てしまった。翌朝もそのまま放置して出勤した。ところが帰宅してみると、なんと PC の電源が落ちているではないか。家族の誰かのしわざか。瞬時停電か。いやな予感に苛まれつつブートさせたところ、南無三宝、果たしてファイルシステムがクラッシュしていた。手動で fsck を実行し、壊れたファイルを salvage しつつなんとかシステム起動に成功した。Octave の make を再実行すると、ATLAS ライブラリのコンパイルが途中から動き出した。要するに一晩動いてまだ終了していなかったわけである。いまも実行中である。

X20_crash.jpg

早坂隆著『世界の日本人ジョーク集』を読んだ。早坂はこれまで世界のジョーク集を何点か上梓している。どれも世界を渡り歩くうちに収集したジョークを、ルポライターらしい正義感に則った眼差しで、世界の現実と対置して紹介した好著である。私はすべて読んできた。今回は日本人ネタのジョーク集。

世界では日本人はジョークを解さない国民として確たるイメージができあがっているのが、この本でよくわかる。ビートたけしの出演するお笑いバラエティ番組が単なる下劣として失笑された様子が紹介されていて、日本人はジョークを解さないだけでなく、笑いのレベルも低いと受け取られているようである。

ジョークは国民性をネタにしたものが多い。日本人のイメージは、なによりハイテク、勤勉、集団指向、まね上手、無表情、何を考えているのか知れぬ神秘的心性、マンガ王国、とパターン化しているし、目のつけどころがことさら新しいわけではない。でもアメリカ人やロシア人、中国人などの独善、非道、不条理、愚かさを主とした取り上げられ方と比べると、ジョークにおける日本人は平和で好意的な印象が先行しているといってもよい。現在進行形の日本の国民性はそこから大きく離れつつあることを私自身ひしひしと感じることの多い今日このごろなので、逆に、いよいよ将来が不安になってしまう。

それはそれとして、抱腹絶倒させてくれるこの本から、いくつか引用させていただく。

「●青いキリン
 ある酔狂な大富豪が言った。
『もしも青いキリンを私に見せてくれたら、莫大な賞金を出そう』
 それを聞いたそれぞれの国の人たちはこんな行動をとった。
 イギリス人は、そんな生物が本当にいるのかどうか、徹底的に議論を重ねた。
 ドイツ人は、そんな生物が本当にいるのかどうか、図書館へ行って文献を調べた。
 アメリカ人は、軍を出動させ、世界中に派遣して探し回った。
 日本人は、品種改良の研究を昼夜を問わず重ねて、青いキリンを作った。
 中国人は青いペンキを買いに行った。」

「●早く飛び込め!
 ある豪華客船が航海の最中に沈みだした。船長は乗客たちに速やかに船から脱出して海に飛び込むように、指示しなければならなかった。
 船長は、それぞれの外国人乗客にこう言った。
 アメリカ人には「飛び込めばあなたは英雄ですよ」
 イギリス人には「飛び込めばあなたは紳士です」
 ドイツ人には「飛び込むのがこの船の規則となっています」
 イタリア人には「飛び込むと女性にもてますよ」
 フランス人には「飛び込まないでください」
 日本人には「みんな飛び込んでますよ」

「●電球ジョーク その四
 問い・切れてしまった電球を新しいものに取り替えるのに何人必要だろうか?
 答え・ニューヨーク市民の場合……五人。一人が電球を盗んできて、一人がそれをねじ込み、三人が周囲で落書きをしている。
 ロンドンの市民の場合……三人。一人がねじ込み、二人がそれにケチをつける。
 北朝鮮人の場合……そもそも電気が止まっている。
 禅僧の場合……二人。ねじ込むのが一人。ねじ込まないのが一人。」

「●軍隊比較
 世界最強の軍隊とは?
  アメリカ人の将軍
  ドイツ人の参謀
  日本人の兵
 では世界最弱の軍隊とは?
  中国人の将軍
  日本人の参謀
  イタリア人の兵」

これ以外のとびきり楽しいジョークは、是非本書を買って読み、そして盛大に笑ってください。早坂のジョーク集にはほかに『世界の紛争地ジョーク集』、『世界ビジネスジョーク集』、『世界反米ジョーク集』がある。いずれも、中公新書クラレからの刊行である。

それにしても日本軍のイメージが、兵卒は世界最強だけどトップがまるでダメだというのは強烈である。勝算なしと戦力分析で認識していたにもかかわらず、アメリカとの開戦に踏み切り、多くの優秀な若者を死に追いやり、日本が焦土となる結果に導いた当時の戦争指導者(とアメリカ)のことを、世界中が笑っているのである。A級戦犯かどうかはどうでもよくて、さっさとこういうのを意志をもって追い出して、わだかまりなく戦没者や戦争で亡くなった人たちの魂に祈りを捧げたいと思うのは私だけだろうか。「私の心の問題」か。いや、「それが私の心」か。

次期 Windows Vista のことを少し調べていたら気になることを思い出した。Vista 日本語フォントとして採用されるとされている『メイリオ』のことである。このフォントは JIS X 0213:2004 (いわゆる JIS2004) に対応した新フォントとのこと。

JIS は 83 年版で「森鷗外」の「鷗」を「鴎」に変更するなどの字体変更を行った。まるで鷗外がアッカンベをしているように見えたひとも多かったのではないだろうか。またこの改変において、「祷」のような見たこともない奇怪な「包摂新字体」も採用された。JIS2004 でも 168 字の字体変更を断行している。これらは主に旧字体への置きかえであり、たとえば「辻」、「葛」の文字はそれぞれ二点しんにょう、「かつしか区」の「くず」の字体に改められている。つまりまたぞろ、コンピュータ界では相当の混乱が予想されるわけだ。

JIS の意図不明なこうした改変のおかげで、そのうち日本中のシステムが振り回されるのではないだろうか。圧倒的シェアを有する Windows に JIS2004 が採用されたとなると、UNIX や Mac、旧 Windows システムとのデータ交換でトラブルが頻発するに違いない。「インターネットで申請したフォームは僕の最新 PC だときちんと表示されるのに、送られてきた書類では僕の名前が間違ってるよ」などなど。Windows Vista に変えた瞬間に辻さんや葛城さんは名前がそれまでとは違う文字で表示・印刷されはじめる。あるいは、新字しかないためにしようがなく旧字体の外字を作っていたのがムダになる。

計算機の進化は止めることができず、新しい標準に追随してゆくのはしようのないことではある。しかしなんでまた第一・第二水準の字体を差しかえるのだろうか。さまざまな印刷ソフトウェアが JIS2004・JIS90(もしくは 2000) 両方の対応版・モードを準備するなど余計な仕事をさせられるんだろうな。日本語文字コードはまだまだ当分混乱を免れないようである。

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ISAO。システムエンジニア。昭和 30 年代を懐かしむオヤジ。ロシアに興味があります。
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